お世話になっております。
㈱タカエ技研です。
早いもので6月も終わろうとしています。
最近は営業回りと、広告掲載にあたり構成の立案、
事務所引っ越しに伴うレイアウト変更、各所手続き…と中のことばかりしていました。
夏がすぐ近くまで迫っており、点検の現場に出たくてうずうずしていますが…
今年から私が外業に出るのを意識的に減らす取り組みを行っています。
会社的な動きに注力するのが目的です。
それでも大型点検車等を使う時や、ややこしい規制が絡む現場、
擦り合わせが必要な説明会や、作業日数を決める為の現地踏査に、
関係各所の協議立ち合い…等々。
全部が全部を人に託すことは難しいですが、
それでも昨年よりは減らしていこうと思っています。
そう思えるのも、頼れる仲間が増えたことが大きいです。
昔から、「何でもこなすね」とよく言われてきました。
勉強もスポーツも全て平均的。
通知表はほとんど「3」や「4」ばかりだったのを覚えています(体育だけ5)
一方で自分の強みとは何か?
私より鉄筋探査やレーダーを正確に、速く扱う人間を知っていますし、
私より橋梁点検に詳しく、現場経験豊富な人間、
私よりBTや高車を上手に操作する人間、
Excelのマクロに詳しい人間、
私が2時間かかる損傷図を30分で仕上げる人間、
挙げればキリがないくらい、私より優秀な人間が周りにおります。
五角形があるとするならば、私は全ての項目で同じ大きさの五角形なのだと思います。
何でもこなすは、裏を返せば器用貧乏で、
環境によっては自分の武器が分からなくなる時があります。
自分の強みってなんだろう?
私が辿り着いた答えは
「全体をまとめる(team up)」 ことです。
元々大学を出てからの7年程は営業職に就いていたので、人と話すことは得意でしたし、
学生時代は、友達や知人からちょっと相談に乗ってくれへん?とよく言われるタイプでした。
海外で育ったこともあってか、誰とでも仲良くなれる(むしろ勝手に飛び込んでいく)
オープンマインドな思想がベースにあるのだと思います。
一人ではできないことも、二人、三人となればできるようになります。
個人個人、得意/不得意なことは様々です。
〇〇が出来ないからダメだ。ということはありません。
強みを理解し、出来ないことを受け入れ、出来ることでチームをサポートする。
会社が個人事業主の集合体である必要はないのです。
私の好きな著書に、澤田智洋さんの「マイノリティデザイン」という本があります。
全盲の息子さんが生まれたことを機に、それまで強さで戦ってきたことに疑問を感じ、
苦手、出来ないこと、コンプレックス、障害
すべての弱さは社会の伸びしろではないか?
そう感じ、書いた一冊です。
その本の中に、このような記述があります。
”苦手な競技があったとして、
苦手な競技を克服するために猛特訓するか、
自分がプレーしやすいようにルール変更を要請するか。
どちらを選ぶでしょうか。
これまでの社会では前者の選択が美徳とされてきました。
必死に努力し、勝ち抜くことが称賛されていたわけです。
今はどうでしょうか。
多様性が認められる社会において、
マイノリティの人たちが生きやすいように枠組みや仕組みを整える
ルールチェンジャーが称賛される時代へと変化してきています。
従来はネガティブに捉えられていた、
「苦手」、「できない」は新しいルールを生み出すきっかけとして大きな武器となります。
できないものをもっている弱者が、価値を生み出す強者となる逆転現象が、
様々な場所で起こっています。”
この本を私に紹介して下さった方がいます。
とある就労継続支援事業所に勤める職員さんで、
ご自身の息子さんがそこで毎日、色んな作業に挑戦しています。
うまくいくこともあれば、なかなかうまくいかないことも。
その様子を、終始嬉しそうに眺めておられました。
私自身、2人の子を持つ父親ですが、
子どもが生まれてから、より考えさせられる一冊となりました。
誰しもが何かしらの分野で活躍できる可能性を秘めています。
すべての弱さは社会の伸びしろであってほしいと思います。